第34回フィールドワーク「山中谷をめぐる」(2011年11月5日実施)





 今回は23名の参加でコースは明治17年11月4日に困民党軍は菊池貫平を総理と編成した約150名の隊が秩父上吉田・塚越から上州への峠を越え、同月5日に屯集した魚尾村(現・神流町)字防が出発地である。
この地にはもうだいぶ以前から当会に、なにかと協力していただいている旧中里村村長を務めた小林さん、養蚕教師・岩崎竹松翁のご子孫良行さん等がお住まいである。今回も、小林さんから昔の村の生活や産業のお話を聞き、また、良行さんは資料数点と火縄銃を見せて頂いた。同氏は現在猟もやっているので、火縄銃の説明もなかなかで一同感心するばかりである。実際火縄銃は長くて重いし、これを持って戦った困民軍は強健揃いであったと思われる。
 これより上流へ向い、川中の戦い跡、映画『草の乱』のロケ地で篠田事務局長の説明を受け、いよいよ神ヶ原村(現・神流町)へ、同村戸長役場は 戸長黒澤円蔵の広大な屋敷にあったとの事。現在は当時を偲ぶものは見当たらない。その近くに諏訪神社があるが、境内もだいぶ狭くなっているようである。
 恐竜センターで昼食後、上野村へ進み、楢原の黒澤嘉三郎家へ、同家は焼き討ちに遭った。奥さんの千代榮さんが忙しい中、参加者の女性を素早く集め大きなおこわのおにぎりを握らせ、皆に配る。まるで当時の炊出しのようだ。お礼を言い別れ、本日最後の見学地白井宿へ向う。ここはあの有名な十石街道の関所があった所で相当栄えた所だ。今は風の音と鳥の声だけの静かな桃源郷である。ここでも以前からお世話になっている藤田源一郎さん宅で奥さんにお茶によばれて、美味しい漬物とおやきをいただき、澄んだ空気と山の香を充分感じさせていただいた。白井宿の紅葉もいいが雪景色もっといいよ。

下小越遠望

秩父事件当時の岩崎家の火縄銃を見せていただく

宿営地・神ケ原諏訪神社

白井宿・高橋源一郎宅にお邪魔する

遥か十石峠を望む白井宿の地蔵さん


★ひとりごと★


おいしいおにぎりや漬け物に感激。ごちそうさまでした。



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